特集コラム

Column 12 高円寺のおみせ

高円寺のおみせ
2011/11/30

出来たての生ビールが飲めるお店

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「とりあえずビールで!」
よく冷えたジョッキ生で仲間と乾杯。なんといっても待ち焦がれた最初のひとくちの喉越しがたまらない。

口につけた泡もそのままに、勢い、ふたくち目を流し込む…。
そんないつものビールが、よりいっそうおいしく飲めるお店が『高円寺麦酒工房』です。

高円寺北口にある『高円寺麦酒工房』は、都内でも珍しい、手作りの出来たてビールが飲めるお店。
「大手と違って流通を気にする必要がないので、酵母もろ過させずにそのまま」と言うように『高円寺麦酒工房』のビールには、まだ瓶や缶に詰められる前ならではの、まさに“生ビールのおいしさ”が生きています。

“これなら飲める。おいしい!”

「ビールが得意でなかったり敬遠していた人でも気軽に飲める、ビールの楽しみを知る入り口のお店でありたい」という、醸造長能村さんの想いで作られた自家製ビールは常時4種類から5種類。

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開店以来の一番人気は、オリジナルレシピで仕上げた『クリームエール』。
樽から直接注がれる、酵母で濁った薄い黄色の『クリームエール』は、キメ細やかでクリーミーな泡とフルーティな香りが特徴です。喉ごしもさわやかさで重くなく、香りの良さもあいまって、すーっと飲めてしまいます。

「常連さんに連れてこられたお客さんが“これなら飲める。おいしい!”と言ってくれるのが一番うれしい」とは能村さんの言葉ですが、後日お店に寄ったときに隣で『クリームエール』を飲んでいたお客さんが、まさにそのままのセリフを話している場面に出会ったのはびっくり。炭酸が強くて苦くて…、だけじゃないビールがここにあります。

『クリームエール』も季節によって、アルコール度数やレシピも微調整しているというのも自家製ならでは。
そのほかにも秋冬には、寒い季節に温かく燗で飲める『ホットエール』もおすすめ。雑味の少ない一番麦汁のみを贅沢に使い、麦の味がしっかり感じられます。ホットという興味本位で飲み進んでいくうちに、はまってしまうおいしさです。単純に温めるだけでは苦さが強くなってしまうところ、苦味を出さずに香りを前に出す工夫をしているのだとか。

気軽で居心地のよい内装

お店の壁は「ビールの色を楽しんでもらえるように」白い壁。
また、お客さんが気持ちよく会話できるように、床と天井には音を吸収する素材。

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さらに、お店の奥には、ゆったりくつろげる座敷席も作るなど、内装もほぼ手作りで、居心地のよさを徹底しているのがよく伝わってきます。そのせいか「半分以上は女性客」という気軽に入れる雰囲気が、“いわゆるビール専門店”との違いとなっています。

日常のビール

出来たての自家製ビールが飲めるお店はまだ珍しいため、『高円寺麦酒工房』には電車に乗ってわざわざ他県から来られる方もいるそう。

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「大変ありがたいことです。でも『高円寺麦酒工房』は特別なビールではなくて、普通の人が普通に飲む“日常のビール”を提供するお店になりたいと思っています。店もビールも、いわゆる“街のパン屋さん”くらいに身近な存在になれたらいいですね」

今、焼きたてを食べたいから街のパン屋さん。今、出来たてを飲みたいから『高円寺麦酒工房』。そんなお店。

学生のころから中央線、そして高円寺の魅力に惹かれ続けてきたという能村さん。今は「お店が高円寺の魅力の一部になれたらうれしい」と話します。『高円寺麦酒工房』では、今夜も出来たての生ビールが振舞われます。

■ 高円寺麦酒工房
http://koenjibeer.seesaa.net/
住所:東京都杉並区高円寺北2-24-8
営業時間:水木金17:00?22:30(フードLO)、土日祝15:00?20:30 
定休日:月火
電話:03-5373‐5301

 

文・取材 / 磯木淳寛

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